以下の6種の役務(サービス)については、クーリングオフ期間(法定契約書面受領日から8日間)を経過した後でも、一定の金額を支払って、契約を解約することができます。

中途解約対象役務 対象役務金額
1、 エステ
2、 語学教室
(いわゆる英会話学校など)
3、 家庭教師
4、 学習塾・通信教育
5、 パソコン教室
6、 結婚情報サービス
(特定商取引法に関する法律施行令12条 別表第5)
一律5万円を超える契約であること
(特定商取引法41条第1項1号、施行令11条2項)
関連付随商品を購入している場合にはその代金も加えて契約総額で上回れば足りる(経済産業省通達)
対象役務期間
エステのみ1ヶ月を超える契約期間、他は2ヶ月を超える契約期間の役務
(以上施行令12条別表第5)

 これら6役務は、契約の成果がはっきりしない、比較的長期間契約に拘束される、高額なサービスが多いなどの共通点があり、消費者トラブルが急増したため、法律は単にクーリングオフ制度だけでなく、中途解約規定を設けることで特に消費者保護を図っています。
 なお、教育事業形態の多様化に伴い、4の学習塾・通信教育に関して、特に慎重な考慮が求められます。
生涯学習通信教育・現役高校生の大学受験指導塾・大検予備校・英会話学校の在宅通信教育などについては
(下記の損害賠償額に影響致しますので)必ずお問い合わせ下さい。


■ 支払うべき一定の金額 〜損害賠償の上限〜
1. 契約書面交付日より8日以内(公布日も1日に算入する)
・ ・・クーリングオフの対象となるので、損害賠償は発生しません。
(特定商取引法48条・9条)
                            ⇒詳しくはこちら
2. 役務提供開始前

     
1. エステ 2万円
2. 語学教室 1万5千円
3. 家庭教師 2万円
4. 学習塾 1万1千円
5. パソコン教室 1万5千円
6. 結婚情報サービス 3万円
(以上特定商取引法49条第2項2号 政令12条別表第5)


3. 役務提供開始後

1. エステ 2万円またはサービス未提供分に相当する金額(以下契約残額という)の10%に相当する額のいずれか低い額
2. 語学教室 5万円または契約残額の20%に相当する額のいずれか低い額
3. 家庭教師 5万円または1ヶ月分の役務の対価に相当する額のいずれか低い額
4. 学習塾 2万円または1ヶ月分の役務の対価に相当する額のいずれか低い額
5. パソコン教室 5万円または契約残額の20%に相当する額のいずれか低い額
6. 結婚情報サービス 2万円または契約残額の20%に相当する額のいずれか低い額
  (以上特定商取引法49条第2項1号 政令12条別表第5)


具体的精算例
例) エステティックサロンで、入会金5万円、施術料60万円(2万円×30回)の契約で、サービス開始後20回消化した時点で中途解約した例

契約締結時の全体価格 65万円
既に提供された役務相当額 2万円×20回=40万円
損害賠償額の上限 (65万円−40万円)の10%=
2万5千円(>2万円)
→損害賠償額の上限額:2万円
事業者が役務受領者に
要求できる金額の上限
40万円+2万円=42万円
事業者が役務受領者に
返還すべき金額の下限
65万円−42万円=23万円
         
   
 中途で解約する理由は問いません。エステトラブルやサービスに不満がある場合だけでなく、仕事が忙しくなったから、ステキな彼氏ができたから、他にもっと良いエステが見つかったから、急に用立てするものができたから・・・などなど、ご相談理由は様々です。支払い済みであれば代金が戻ってきますし、ローンを組んでいて未払い部分があるならば、支払いを免れるという経済的利益を受けることができます。
 但し、エステ業者様の解約阻止に向けたご努力は、皆さんの想像を上回るものがあると思います。
中途解約制度という法律の恩恵を受けたいのであれば、法律家にご相談いただくことを強くお勧めします。  



■ 関連商品の解除について
 次の要件の1〜4を全て満たせば関連商品の売買契約等も解除できます。

要件1 政令指定商品であること
(特定商取引法49条第5項、48条第2項、政令14条別表第6)

政令指定商品とは 健康食品・化粧品・電気磁気美容器具・(補正)下着・書籍・CDロム・フロッピーディスク・ファックス・テレビ電話装置などです。健康食品と化粧品は、使用してしまうと(契約書に解除できなくなる旨の記載がある場合に限り)解除できなくなります。着用後の下着・書き込みや色分けのある塾のテキスト・データを加除修正したCDロム教材などにつきましては、使用程度の判断が必要となりますのでお問い合わせ下さい。
要件2 役務提供事業者または販売業者により販売されたもの(代理・媒介を含む)
 (特定商取引法49条5項)
要件3 当該商品を購入しないと役務の提供を受けられないもの、又は当該商品を使用するか否かによって役務提供の内容・方法に違いが生じる場合 (同法49条5項)
要件4 本体(6種の指定役務)の中途解約がされること(同法49条5項)



■ 関連商品の損害賠償の上限について

1. 当該関連商品引渡し前
     契約締結及び履行のために通常要する費用のみ 
     商品発送準備費用・送料などが挙げられます(同法49条6項3号)
2. 当該関連商品引渡し後
・ 商品が返還された場合・・・通常の使用料に相当する額
  当該関連商品の販売価格に相当する額から返還されたときにおける価格を控除した額が通常の使用料に相当する額を超えるときはその額(同法49条6項1号)
  例)英会話学校から20万円のテレビ電話機を購入し、返還時に10万円の価値しかない場合
    通常使用料が5万円でも10万円の負担が求められることがあります(上限)



■ 行政書士 緒方幹子からのメッセージ
 ここまで長々と難しい法律に関するページをお読みいただきありがとうございます。
おおよそのイメージだけでもお伝えできれば充分です。
実際には、これ以上に法律要件は複雑ですし、たとえばクレジットカード払いを利用されてのご契約の場合などには、クレジットカード会社に対する支払停止の通知(抗弁の接続)なども必要となります。
 多くの実質的な判断を慎重に行うことが求められるので、一般の方がご自分でトラブルを解決することが難しい分野ですし、更なるトラブルを招く可能性があります。
弊事務所へのご相談・ご依頼を心よりお待ちいたします
 なお、上記の理由からご依頼料金は事案によって幅がありますが、目安として業者から返金される額(支払いを免れる経済的利益・・・クレジットローンなどの場合)の10%前後をお考え下さい。
弊事務所では、他の事務所様と異なりお見積り料金に内容証明作成費・郵便通信費等は全て含まれていますので、別途料金は発生致しません。トラブル解決に至るまで返金の実現に向けて最大限のサポートをお約束致します。
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